
大阪公立大学校友会湘南支部では、去る6月15日、世界中から観光客が訪れる鎌倉の名所・高徳院(鎌倉大仏)にて、2025年度の総会を開催いたしました。
当日は、令和6年度の事業報告および決算、令和7年度の事業計画と予算の審議が行われ、新幹事として児玉哲氏(大阪府立大学工学研究科・平成6年卒)が選任されました。児玉氏は、大阪市立大学元学長である児玉氏のご子息であり、今回の両校統合の象徴的な人材として湘南支部の運営にご参画いただくこととなりました。このご縁により、来年の湘南支部新年会では、児玉元学長によるご講演が予定されています。
総会終了後には、特別講演会を開催。講師には、高徳院住職であり、慶應義塾大学文学部教授・同学部長でもある佐藤孝雄先生をお迎えし、「鎌倉大仏と研究の曼荼羅」と題してご講演いただきました。地質学、生物学などの自然科学から、歴史学、文学や教育学といった人文科学まで、多角的な視点による90分の講演は、まさに曼荼羅のような広がりを持ち、学術的にも高い内容ながら、平易な語り口で参加者を魅了しました。
特に印象深かったエピソードとして、明治期に高徳院が困窮していた時期、横浜居留地の外国人観光客向けに記念写真を提供していたという話が紹介されました。その際に撮影された銀板写真や紙焼き写真が大量に発見されたそうで、住職は慶應義塾大学退官後、この膨大な資料をもとに、横浜港入国者記録と照合しながら、当時の服飾文化研究をライフワークとして取り組まれる予定です。
今回の総会会場となったのは、高徳院の大仏脇にある「書院」と呼ばれる非公開の住職私邸。一般には公開されていないこの場所を、当会のために特別にご提供いただきました。梅雨の雨に濡れたアジサイや青々とした庭園を望みながら、大学教授でもある住職のご講演を拝聴するという、贅沢なひとときとなりました。
講演後には、有恒会の宮川副理事長より「OMUネット」入会のご案内、また関東地区連合会の新代表となられた元府大東京同窓会の山田会長からは、連合組織についての説明がありました。さらに、市大商学部昭和35年卒の中西様より、中東駐在時の文化体験に関する資料が配布され、次回以降の機会に改めてお話しいただくことになりました。
その後、近隣の元神奈川県水道局ポンプ場をリノベーションしたイタリアンレストラン「MOKICHI」にて懇親会を開催。アール・ヌーヴォー調の内装と、酒造メーカー直営ならではの豊富なドリンクメニューにより、話にも一層花が咲きました。市大出身者23名、府大出身者11名の計34名が参加し、初参加者も多く、両校交流の熱が高まる盛会となりました。
次回のイベントは、秋に葉山での湘南ヨットクルージングを予定しております。ご興味のある方は、湘南支部 支部長・植嶋平治(市大商学部昭和51年卒)までご連絡ください。
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