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「変化」

リレーコラムの企画者として

大学事務局次長 石井小巻

まずは自己紹介をさせていただきます。私は1992年3月に大阪市立大学生活科学部児童学科を卒業後、大阪市役所に就職いたしました。2001年4月に大阪市立大学事務局に異動して以来、2006年の公立大学法人化、2019年の法人統合、2022年の大学統合と、怒涛の20数年間を大学職員として過ごしてまいりました。私自身は2007年に大学のプロパー職員となり現在に至っております。昭和の歌謡曲ではないですが、“時の流れに身をまかせて”いたら、今に至った、という感覚です。

 

「大阪公立大学」が誕生して丸2年。この4月には3年次生までが大阪公立大学の学生になります。若い人たちは考え方も柔軟で、ずいぶんと融合が進んでいるように感じます。そのような中でも、学生たちに連綿と受け継がれているものが確かにあって、うれしく感じる場面も多々あります。

 

私の学生時代は、ヘルメット・サングラス・マスク姿の学生(?)が、正門前で門番のように立っていたり、時々授業中にアジ演説に来たり、教養地区の前には機動隊の装甲車が止まっていたりと、旧世代の残滓も所々に残っておりました。とはいえ、それらは一般学生にとっては完全に他人事で、社会で役立つ“実学”を学びつつ、サークル活動を満喫するという、実に平和で楽しいキャンパスライフを送りました。

漸く卒論を手書きではなくワープロで書くようになった頃で、携帯電話もなく、友人と連絡をとる手段は、教室か学食か体育館に行くことでした。それが今では、学生はパソコン必携で、スマートフォンで出欠までとれる時代になりました。当時、友人と待ち合わせをした教養地区の中庭には理学部新棟が建ち、今春から供用が開始されます。2025年秋には森之宮に新キャンパスも開校します。

 

“時の流れに身をまかせ”ていたら、想像すらしなかった時代にたどりつきました。これから先の時代には、もっとすごい変化が待ち受けていそうです。ダーウィンは、「生き残る種とは、最も強いものでも、最も知的なものでもなく、最も『変化』に適応できるものである」と述べたそうです。

卒業生の皆様方には、どうかこれからも母校の『変化』を見守っていただければ幸いです。

杉本キャンパス旧教養地区

2005年1月撮影 (大阪公立大学大学史資料室所蔵資料)

(写真1) 

2005年1月撮影 (大阪公立大学大学史資料室所蔵資料)

(写真2)  2024年2月撮影 *左手に見えるのが理学部新棟(理学部G棟)

(写真2) 

2024年2月撮影 *左手に見えるのが理学部新棟(理学部G棟)