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同期会:50年来の同志とともに

同期会:50年来の同志とともに

大阪公立大学校友会理事・鵬会会長 辻川吉春

大阪公立大学校友会理事・鵬会(大阪公立大学工学部航空宇宙工学科同窓会)会長 辻川吉春です。先ずは自己紹介から、私は1977年3月に大阪府立大学大学院工学研究科航空工学専攻博士課程を単位取得退学し、同年4月から大阪府立大学工学部航空工学科の助手に就任しました。その後大阪府立大学で講師、助教授、教授、工学研究科長を務め、2013年3月に定年退職しました。専門は航空宇宙推進工学で、航空機用ジェットエンジン、スペースプレーン(宇宙往還機)用エンジン等の研究を続けてきました。

 

今回のコラムでは、つい先日実施した同期会を中心にした話題を紹介します。私たちは1967年入学で同期は32名でした。学部卒業・大学院修了後は航空機・エンジン・自動車メーカー、航空輸送会社、あるいは研究者として旅立ちました。勤務地の割合は地元関西、首都圏、中部圏にほぼ1/3ずつです。この割合はどの卒業期でもほぼ同じです。鵬会では現役学生支援事業の一つとして航空宇宙関係の課外活動,現在は「ウィンドミルクラブ」、「小型宇宙機システム研究センター」に毎年支援金を贈呈しています。そのこともあり、当初我々の同期会は「鳥人間コンテスト」に参加するウィンドミルクラブ応援ツアーを兼ねて10年以上長浜、彦根で開催していました。その間、幸いにも優勝1回、準優勝1回に立ち会うことが出来ました。今回は学部卒50年ということもあり、中部圏の長野県諏訪市で開催し、7名が参加しました。

 

中部圏と言えばわが国有数の航空機産業の集積地であり、航空機関連の生産額が全国比 50%以上を占めます。また自動車をはじめとする輸送用機械製品の全国シェアも 50%を超え、これらの産業の発展は大阪府立大学航空宇宙工学科および航空宇宙工学分野で学んだ多くの卒業、修了生によって支えられています。鵬会全体として見ても中部圏は数多くの会員が企業を中心として各界において活躍しています。そこで、中部地区の鵬会会員が鵬会の各種活動に積極的に参加し、会員相互の親睦と啓発、会員と母校との連携をより深め、母校の航空宇宙工学分野における教育研究活動を支援すること、見方を変えれば、中部圏における「鵬会会員共同体」を構築し、ここに集う一人一人の会員がコミュニティーの輪をさらに大きくし、活躍の場の「広がり」をもつ手助けになることを目的として、長年懸案の「鵬会中部支部」を今年度中に設立する予定です。

 

さて同期会に話を戻すと、諏訪市では諏訪大社下社を訪れましたが、木落としの御柱の大きさに圧倒され、今でも目に焼き付いています。また温泉宿では食事後、卒研、修論、博士論文のテーマ、例えば航空機での水素燃料利用、南極での風車の研究開発等、50年経った今まさに温暖化対策としてタイムリーで、先取りしすぎたと嘆くなど深夜まで話が弾みました。翌日再会を期してそれぞれ帰路につきました。